ギャラリーMOS

三重県松阪市の画廊

2026 7/23-7/29 「RIO UMEZAWA Solo Exhibition 靉響-veil of resonance-」

「RIO UMEZAWA Solo Exhibition 靉響-veil of resonance-」


【会場】ギャラリーMOS
〒515-0083 三重県松阪市中町1870 松本紙店2F
【日時】2026年7月23日(木)~29日(水)
10:00~18:00 ※最終日16:00終了
※作家、会期中全日在廊予定

靉響(あいきょう) — Veil of Resonance

「靉響」は、本展のために名付けた造語です。

「靉」は霞や気配を表す古い漢字であり、目には見えないものの存在や漂う空気を意味します。
「響」は音だけでなく、人の心に残る余韻や共鳴を表します。

私は三重県津市に生まれ、幼い頃から絵を描いて育ちました。小学5年生で油彩を学び始め、15歳で単身渡米。芸術高校、美術大学へと進み、西洋美術の技法や表現を中心に学んできました。

長い間、私は油彩やアクリルを用いて作品を制作してきましたが、約5年前、出身地である三重県の伝統工芸である鈴鹿墨の色墨と出会ったことで、表現は大きく変化しました。

墨という素材は、描こうとして描くものではなく、にじみや滲出、偶然性を受け入れながら共に生まれていくものです。その感覚は、私がこれまで学んできた西洋絵画の構築的なアプローチとは異なるものでした。

色墨による制作を続ける中で、私は改めて日本の美意識に目を向けるようになりました。

描き込むことではなく、余白を残すこと。
説明することではなく、感じる余地を残すこと。
完成された形ではなく、その先に広がる気配を大切にすること。

海外での生活や様々な文化との出会いを経たからこそ、日本人が古くから育んできた「間」や「余白」の美しさに気づかされたように思います。

今回の個展は、生まれ育った三重県で開催することとなりました。

そして不思議なご縁のように、この展示では伊勢和紙を用いています。

鈴鹿墨も伊勢和紙も、ともに三重の風土の中で受け継がれてきた素材です。意図して選んだというよりも、私自身のルーツを辿っていった先で自然と出会ったものなのかもしれません。

私の作品は、いわゆる「和風絵画」を目指しているわけではありません。

西洋美術を学び、海外で暮らし、多様な文化に触れてきた一人の日本人として、自分の内側にある感覚や記憶を、現代の表現として探り続けています。

霞の向こうに漂う気配。
音が消えた後に残る余韻。
言葉にならない感情や記憶。

本展「靉響」は、そうした目には見えないものへの眼差しであり、日本の風土と私自身の記憶、その両方が静かに響き合う場となれば幸いです。

RIO UMEZAWA

1974年 三重県津市生まれ。3歳より地元の画家大浦峰郎氏のもとで、絵画を学び、15歳で単身渡米。
帰国後はラジオDJとして大阪・名古屋を拠点に活動する傍ら、制作を続ける。

2000年より作品発表を開始。2014年からは東京を拠点に、国内外のアートフェア、個展、グループ展などで作品を発表。
現在も精力的に各地で展示活動を続けている。

イベントパンフレットのPDFチラシはこちら